先週土曜日に引き続き快晴の一日を模索して天気予報と睨めっこだ 山の主将H氏となかなかタイミングが合わなかったのだが、この木曜日、 天気も良さそうでH氏との休みも合い計画を立てる。 日帰りでロケーションの良い所、南八ヶ岳の編笠山~権現岳への周遊を計画して 前夜泊とする。 果たしてロケーションはどんなだろうか 前回に次いで野鳥に会えると良いな? |
9/28(前夜泊)~/29(木)
水木と連休が取れたので水曜日の出発は早い時間の17時だ。H氏と何時もの場所で待ち合わせ 夜の食料と翌日のエサを買い込んで下道で小淵沢を目指す。 9:30到着の目標で走るがR19はトラックが多く権兵衛トンネルを越した頃には 既に8時を過ぎていた。 こりゃいかん!と言う事で伊那から小淵沢まで高速を走る。 流石高速だ、早い、登山口の観音平到着は計画より早く9時チョイ過ぎに到着だ。 例によって車内での宴が始まるのだが、H氏は全く呑めない人なので最初は気を遣いながら ビールから始める。 が、それも最初だけで車の運転の疲れも手伝って直ぐにほろ酔いとなる。 見上げれば満天の星空でシリウスがくっきり輝いていた。 そう言えば登山計画書受付のNさんが『観音平は星が綺麗だよ』と教えてくれたのを 思い出す。 お腹を満たし山談義も尽きないが眠気に負けて何時しか夢心地に入ったのは 多分、11時頃だったかな? |
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朝の登山口 | 白樺林の中を | ヤマトリカブト | 朝陽 | 浮き富士 | 雲海 |
朝は4:50起床で5:30出発となる。 昨晩から車の数は2台位増えただけでまだまだ余裕のPだ。登り始めは白樺やミズナラに囲まれた 平坦な道で整備されており歩き易い。 やがて朝陽を拝み、斜度を上げると少し色付き始めたダケカンバも多くなり露岩も出てくる 振り返ると霞の上に富士山が浮かぶ。なかなかの富士山だ。 やがて展望台からの合流地点である雲海に到達する。 文字通り雲海に富士山の浮かぶ光景が見られる地点(雲海)だ。 一息入れて露岩の登山道を登るとコメツガやカラマツ等の針葉樹林帯になり見通しは全くないが 意外に針葉の絨毯が敷き詰められふかふかと歩き易い。 暫くそんな斜度のある道を登り詰めればやがて赤ちょうちんで有名な青年小屋との分岐、 押手川に着く。 押手川は雨の季節には苔むした岩の下を湧水が流れているらしく、覆い尽くしているコケを 押し探すと川が見つかるらしい。名の由来だ。 押手川からは目的の編笠山を目指す。 登山道は木の根っこや岩が段差を作っており結構な急登となる。 それもかなり上まで見えるほど真北に向けて直登している。 更に木々が低くなり始めると岩場に架かった梯子が現れる。 一気に汗が噴き出る。 疲れてきた所でふと振り返ると おぉ!絶景だ! 南アルプスの北部~甲斐駒、鳳凰三山、そうして富士山が後押してくれる それもみんな白い絨毯の上に乗っかって… |
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岩場に架かった梯子 | 絶景だ | それにしても青い! | |||
やがて森林が無くなりシャクナゲやハイマツの急登を登ると 岩礫の急斜面となり、頂上に辿り着く。 誰も居ない! この絶景をH氏と分かち合い 暫く写真に収めた後、休憩とし空気を満喫する。 目の前に八ヶ岳、今から登る権現岳、 遠くには白馬連峰まで見える北アルプス、乗鞍、御岳、 中央アルプス、南アルプス、甲斐駒、鳳凰三山、 そして富士山。 絶景だ。今日も満足だ。それにしても空の青が深いなぁ |
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赤岳を背に | |||||
北アルプス全景 | |||||
鳳凰三山~甲斐駒~鋸、奥に北岳、仙丈ヶ岳 | |||||
八ヶ岳、左に蓼科山、天狗、阿弥陀岳、奥に横岳~日ノ岳、真ん中に赤岳、手前に西、東キボシ~権現岳~三つ頭 | |||||
頂上では後から登って来た単独山ガールに別れを告げ青年小屋を目指し、ハイマツとシャクナゲが 密生した急斜面を下る。途中ヒカリゴケの案内があり岩の隙間を除くと 成程、光って見える。上手く写真に納まらず何枚か撮って見る、が余り解らないかな? やがて大きな溶岩帯の開けた所で眼下の青年小屋が見える。直ぐそこだ。 小屋には有名な赤ちょうちんが垂れ下がり『遠くの呑み屋』と記されていた。 是非、泊まり出来たいものだ。 少し休んで権現岳を目指し針葉樹林帯を北東方面へ向かう。 途中泊まりの登山者なのか?2パーティと擦れ違う、挨拶を交わしながらやがてダケカンバなど 広葉樹林に代わり、更に登り詰めるとハイマツ帯になりやがて開けて赤岩のノロシバに出る。 西側は切れ落ちた絶壁で足を滑らせれば深い岩場の谷底へ真っ逆さまだ。 覗くと怖いので先を見上げるが、先は先で岩場続きの槍のようなピークが続けて聳えている 西キボシと東キボシだ。権現岳はその更に北東だ。 まだまだ先は長いなぁ |
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ヒカリコケ | 赤ちょうちん | 権現に向けて | 振り返れば編笠 | ハイマツの尾根 | ノロシバから |
先ずは西ギボシに向けて急なガレ場を登る。ギボシとは擬宝珠であり橋の欄干の頭に付ける装飾の事であり 玉ねぎの頭ににて尖っている。 ガレ場を登りきるとピークになる、が、目の前に更に高い東ギボシが立ち聳える。 登山道はピークを通らず東をトラバースしているように見えるが、そんな事は無い、 途中鎖場のある結構シビアな岩場を登らせてピークの直ぐ近くまで登る事となる。 後続のH氏を待つ間、1分で行けるピークに登ってみると石像が3体並んで祭られていた。 両側が切り立っていて高度感もありバランスを崩せば真っ逆さまだ。緊張する。 此処から権現小屋を通り直ぐに権現岳のピークに立つ。 ピークは鋭い岩の上にあり頂上標柱が立って居るがとても長居をできる処ではなく写真を撮った後 すぐ下の岩場で昼食とする。 5~6人の人でピーク周りは埋められていた。 昼食を摂りながら改めて周りを見渡せば360度素晴らしい景色が広がって居るではないか 今まで見えていた方向意外に東の一面がさらに広がっているが秩父方面~群馬、新潟方面の 山の並びは知識がなく良く判らない!が広く広がっている。 |
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鎖場 | 東ギボシ頂上 | 権現小屋 | 権現岳 | 頂上 | 目指す三つ頭 |
山で出会う生き物の中で 余り逃げずに可愛いのは 雷鳥とイワヒバリだ 今日も出会えた 一定の距離を置いて 先導してくれるのが 如何にも親近感が湧いて来て 可愛らしいのだ |
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秩父方面? | 可愛いぞ、イワヒバリ | ||||
昼食を食べ終わった段階で未だ11時チョイ過ぎだ、意外に早く帰れるかな? 片づけて三つ頭に向けていざ! 岩場の影に隠れているかのような檜峰神社に手を合わせ帰りの無事を祈る。 三つ頭は目の前に見えているが意外に登り返しもありそうでそう楽では無さそうだ。 最初に鎖場の岩場の下りがある、これが結構きつい、滑りそうで意外にシビアな所だ。 其処を過ぎると大きな岩場だったり滑りそうな砂利場だったりが繰り返し、 なかなか楽には下山させてくれそうにない様だ。 やがて鞍部を過ぎると涼しい風の吹き上がる灌木帯を通り三つ頭への登り返しとなる、キツクナイ、 三つ頭には二人の先客が昼食中だった。振り返り、最後の八ヶ岳のロケーションを写真に収めて 灌木帯への下山道を早々に下り始める。丁度12時頃だ 綺麗に見えていた山々は確認こそできるが霞に覆われてぼんやりだ やはりこの時期は朝早くないとダメだね、やはり前夜泊だ。 直ぐに天女山への分岐となるが直下へ下る、最初は岩あり急斜面だったりで少し苦労するが 直ぐに歩き易い九十九折の下山道となり谷から巻き上げる風がクーラーの様に涼しく心地良い そんなこんなで青年小屋を右手に見ながら小泉口コースを下ると木戸口に着く。 此処で一服いれて砂場のヘリポートを過ぎれば笹藪の続く灌木帯の下りが延々と飽きる程続く 笹すべりだ。 下りに飽きて来た頃に延名水と書かれた標識に出る。丁度冷たい水が飲みたいなぁ! とH氏と話していた所なので、天の恵みか!と思いきや飲用出来ない水でがっくりだ! その後も同じような下山を続けやがて?やっと整備された横断道に出る。 横断道からは途中、判り難い標識に悩まされながら谷を渡りやっとの思いで車まで帰ることが出来た が、途中ダケカンバ、シラカンバ等の大木に癒されながら森林浴を楽しめるコースだ。 |
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下山最初の鎖場 | 稜線途中のお地蔵さん | 好きな場所 | 色付き始め | 三つ頭 | ヘリポート |
編笠山とコルに青年小屋 | 好きな場所 | シラカンバ | |||
今回も天気に恵まれ楽しい山行が出来ました。 朝から陽射しに溢れ、ずっと富士山が応援してくれる 素晴らしいコースだった。 H氏が気にしていたルートタイムも結果、そこそこのスピードで 計画よりウンと早く歩く事が出来た、 が、決して見向きもしない歩きでは無く 充分景色に目を遣り、囀りに耳を傾け、秋の気配を感じながらの 楽しい歩きとなった。 調べてくれて入った温泉も満足度120%で 良かったです。 有難うございました。Hさん、またよろしくです。 |
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鹿の湯 |
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