奥又白池(パノラマ新道〜中畑新道より) 奥又白池・・天空のlake(2470m) |
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2010.8/5(木)〜6(金) | 一泊二日 |
単独 |
8/4 8/5 |
多治見 | 下道で 沢渡P |
上高地 ターミナル |
河童橋 | 明神館 | 徳沢 | 新村橋 | 中畑新道 分岐 |
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(着) | 22:50 | 5:15 | 5:20 | 6:16 | 7:21 | 7:41 | 8:43 | ||||||||
(発) | 19:00 | 翌朝 5:00 | 7:30 | 9:10 | |||||||||||
5・6コル 分岐 |
奥又白池 | 8/6 | 御来光 出発 |
中畑新道 分岐 |
上高地 ターミナル |
バスで 沢渡P |
下道で 多治見 |
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(着) | 11:41 | 11:48 | 5:10 | 9:05 | 11:45 | 12:30 | 17:00 | ||||||||
(発) | 出発 7:30 | 9:12 | 12:00 | 12:45 | |||||||||||
登り 奥又迄 |
中畑新道〜 登り |
奥又白池にて まったり待夢 |
中畑新道〜 下り |
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6:30 | 2:38 | 約19時間 | 1:30 | ||||||||||||
山岳会の春山登山でNさんが教えてくれた『奥又白池』、此処の橋を渡って行くんだよ、と新村橋を通る時に 話してくれた。Nさんの話が余りに俺を引き込むので、既にその時に… 今度単独で行こう、出来れば今年の内に計画しよう… そう思っていた。 仕事のスケジュールを考え、天気も連続してよさそうだったのでいよいよ決行だ! 前日見た新聞には河童橋の記事が大きく載っており 松本市安曇の上高地にある市営上高地食堂の一角に、今シーズンから「河童焼本舗」が加わり、 「河童焼」を売っている。 河童橋がつり橋となって100周年であることに合わせ、同市島立の横内誠二さん(59)が、 上高地の新しい名物にしようと企画した。 と行く気をそそる? お土産に買ってくるか! |
8/4(水)
仕事を終え家に帰ると6:30だ。準備した装備を車に積み込み一路沢渡に向けて走り出す。 中津までは高速で走り、19号〜藪原〜境峠、山岳会に入ってから良く通るコースだ。車も少なく 沢渡へは10:00丁度に着だ。結構車が止まっているが人の気配は無く上高地入りしている人達だろう。 早々、独宴会で心地よく眠る。窓から見える月がとてもきれいだったなぁ。 |
朝、4:00起床で周りを見ればまだ薄暗い、それに人影が無い。やっぱり平日は少ないなぁと思う。 軽くパンでお腹を満たし早々にザックを担ぐ、乗合で7人、小型マイクロで一人800円で上高地まで運んで貰う。 途中焼岳に朝陽が当りとても暖かな出足となった。見渡せば雲一つ無い。 上高地に着くと人影もまばらでそのまま河童橋へ急ぐ。 こんな静かな上高地、見たこと無いなぁ…と云う位静かで心地よい。 吊り橋になって100周年を迎える河童橋の上で焼岳をバックに証拠を残し先を急ぐが、木漏れ日の射す梓川沿いの 登山道がとても心地よい。 爽やかに柔らかく肌をさする風が心地よく、 囀る小鳥の羽音を聞き、梓川のせせらぎを聞き、 生の原点の暖かい陽射しを身体で受け、 空を仰ぎ見ながら歩けばあっという間に徳沢だ。 |
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静かだなぁ | 燦々と陽を浴びる梓川 | 目標地点が見えます |
徳沢でお腹を満たし少し休憩だ。 頂上で満喫するワインの器を忘れて徳沢園のロゴ入りマグカップをこの日一番の出費でゲット、 新村橋に向かう。橋の袂で安全を祈願して夢の世界へ突入だ。梓川を渡りパノラマ新道に入る。始めての体験だ 『パノラマコースは残雪の為通行止め』の看板を気にしながら奥又へは行けるだろう…と勝手な判断だが 柵を跨いで先を急ぐ。 奥又白沢の右岸に登山道は伸びており、やがて遭難碑が幾つか現れるが、小説、氷壁のモデルになった レリーフと碑が印象的だ。 本当なんだ!と改めて身近に感じる。 灌木の鬱蒼とした陰気な世界から一気に前穂を望む開けた場所に出ると、そこが間違えやすい 中畑新道の分岐点だ。 奥又沢の冷たい流れで一息ついていよいよ急登の登山道に入る。 二時間続く急登はどんなものか不安と期待?で心がときめくのだ。 |
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新村橋から望む行く手 | 氷壁の原点? | いよいよ急登の始まりだ |
登り口は解りにくいが、事前にNさんから説明と写真を貰い心していたので直ぐに解った。 そこからは両手両足を使い休ませる場所の余裕の無いほど高度を稼がせる登りが続く。結構キツイのだ、が その分どんどん登って行く。 背中には木々の隙間から、蝶ヶ岳〜常念岳が見えその高さがどんどん水平に近づいてくる。 目の前に見える前穂高の三本槍もどんどん近づいてくる。気がつけばあっという間の二時間で 高松ルンゼの上部に出た。此処で中年の御夫婦に会い二泊過ごしてきたと云う。沢の水は涸れてはいないが 昼の1時から夕方までしか流れず、朝は涸れているらしい…不思議な現象だ。 お互い無事を云い合い上部の5・6コルの分岐から一気に登りお池到着は思ったより早く昼前だった。 それでも計算すればバスターミナルから6:30分の道のりだ。先ずゆっくり景色を楽しみ休憩するが 誰も居ない…独り占めだぁ… 心で『やったぁ』 |
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蝶ヶ岳〜常念岳が | 眼下に横尾山荘が | 感動の第一歩 |
歩荷した特別なワインで | まったり快適な時は流れ | 暗闇に浮かぶ街灯り |
後は時間を全く気にせず、誰に気兼ねすることなく、柔らかな時を流れるままに過ごし やがて訪れる暗闇との間の時ををどっぷりと楽しんだ。 鶯が目の前で何時までも優しく囀り、まるで語りかけてくれているようだった 特別なワインがやがて心地よい眠りを誘い、次に気付いた時は、満天の星空と闇に街灯りが浮かぶ頃だった。 もう夜の10時だ。 岩綾の穂高に降り注ぐ星を眺め池に映る闇の世界を心に焼き付け テントに潜り込んだ。明日はゆっくり下山しよう 朝焼けが待ち通しいなぁ… |
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朝、4:00起床。ぼんやりと薄明るくなってきている、が 空には満天の星が輝く。 静かにその時を待つが、その時は一気に訪れ、雲海の世界を見る見る 光で覆っていった。 穂高も光を浴びて一気に生命に満ち溢れ始める。 そんな素晴らしい時をまたもや独り占めして、朝食を済ませゆっくりと 帰り仕度を始めた頃は6:30頃だったか。 それにしても素晴らしいロケーションだ 素晴らしい所だ。 桃源郷と云っても過言ではないだろう |
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その時 | ||
逆さ前穂のモルゲンロート | 暖かい光を浴びて | 目の前の雪渓を登るパーティが |
楽しく素晴らしい時は早く過ぎるものだ。早々に帰り仕度をして同じ道を下山開始したのは7:30過ぎだった。 名残惜しく何枚かの写真を撮り、途中雪渓を詰めるパーティを横目で見送り、グングン下って行った。 あんなに厳しかった登りも、ビールとワインとオレンジジュースが無くなり快調だ。 そう云えば沢の水はやはり時間通りしか流れて居なかった。朝は涸れていた。不思議だね。 今日も快晴で陽射しを避けながら下り涸沢との分岐(パノラマコース)へはそれでも1:30かかっていた。 此処の沢の水が余りに気持ちが良いのでタオルを濡らして身体を拭きお清めだぁ 此処で登って来た中高年のお二人と挨拶を交わすが日帰りで奥又を往復するらしい 荷は軽そうなので楽勝かな?と告げ沢を下る。 やがて新村橋〜徳沢〜明神とストックを軽快に突きながらどんどん歩きやがて多くの観光客にまぎれ混んで 河童橋までやって来た。流石に平日といえども凄い人だ。 |
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名残惜しいなぁ | 空高く…赤とんぼ | 奥又沢の水が心地よい |
バスターミナルで例の『河童焼』をゲットして、12:00丁度のバスに乗り込んだ まだ時間的に早いのかガラガラ状態で、ザックも一席使わせて貰って1200円 だ。まっ!仕方ないか(乗合ならもっと安いが乗り合う人が居なかった) 河童焼きの御主人は脱サラの様で、同じ河童で有名な多治見から来たと 云ったら色々話しかけて貰いついつい余分に買ってしまった、が 美味しかったですよ。 駐車場はかなり一杯になっていた。早々帰りの準備をして 沢渡温泉で汗を流し、風を受けながら下道で5:00に暑いウナ河童の街 多治見に帰ってきました。 |
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今回の奥又はとても印象に残る山?お池?でした あんな素晴らしい別天地が、あんな高い所にあるなんて… また行こう! そんな素晴らしい山でした。 Nさん、色々教えて頂いて有難うございました。お陰で少しも迷うことなく楽しめました |
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河童橋が吊り橋になって100周年を迎えた記念の『河童焼』 |
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