聖岳(3013m) (便ヶ島~聖岳~上河内岳(2803.0m)~茶臼岳(2604m)~易老岳(2354m)) 登山口920m(登山口から標高差2093m) |
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2013.8/14(水)~16(金) | 4名 |
会の夏山合宿はKko君の希望で二泊三日、聖岳に決定した 当初は光岳までの縦走を企てたが、初日のゲートの開く時間が8:30なので厳しい… と言う事になり聖から易老岳までの計画だ この夏の天気は雨も無く上々、予報も問題なく最南端の3000mにチャレンジだ |
8/14(水) |
どうせゲートが8:30だからと今回の集合時間は6:00とゆったりだ メンバーはKko君とTさん、久しぶりのHさんの四人、車は少々サスのイカレタ我が愛車、 弾むような揺れを感じながら国道から高速へ、飯田山本で一旦降りるが結局飯田インターの先まで 国道を走り喬木村の矢筈トンネルを越して南下すれば遠山森林鉄道跡の梨元ていしゃ場に着く。 ここで小休止し、地図を確認して遠山川源流の便ヶ島を目指す。 途中の急斜面に張りつく部落は下栗の里と呼ばれ日本のチロル?とうたわれて 最近はTVでも紹介されているようだ、それにしてもこんな大変な地域に何軒も… ゲートには警備員がおりゲート開閉の時間と全て自己責任で通行するよう注意している。 やがて林道は遠山川沿いに走り、既に多くの車が停まっている易老渡を過ぎて便ヶ島へ 9:10到着、聖光小屋Pで準備を整え9:30出発だ。天気も最高!聖に期待満々だ |
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出足は遠山川沿いの緩々な道で、途中土砂崩れの跡 が二か所くらいあるが問題ない、二本の沢を渡ると 西沢渡しへ着く、上流で簡単に渡れるが ここは一度は経験だ!とゴンドラに乗り込み よいしょとロープを操って対岸へ |
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一汗かいた所で鬱蒼とした木陰の林間へ入ると造林小屋に出る この小屋を回り込むようにして裏の登山道へ、 いよいよ此処からが急登の連続らしい。 ジグザグに同じような急斜面をグングン登るが、一気に汗が噴き出る 呼吸も荒くなりなかなか整えられないがヒタスラ登る。 要所に標高の看板、滑落注意の看板が立てられ居ている |
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編の貼られた急斜面を覗き込めば真っ直ぐ下に遠山川が望める、急登の急さを物語っているなぁ これでもかぁ!!と登らされながら、途中の大木の広場、苔平、西沢三角点、で小休止しながら やっとの思いで景色の違う世界へ…お花畑だ。その先は薊畑で、聖岳への登山道が分岐している。 ここは一旦聖平小屋へ向かう。 ハクサンフウロ、オタカラコウ、キオン、マルバタケブキ、ミヤマキリンソウ など、黄色系の花が多く咲き乱れている、トリカブトも乱舞してるなぁ ここからの世界は高原の雰囲気満点で今までの急登の疲れも一気に吹っ飛び、心が癒されっぱなしとなり テン場への足取りもルンルンだ。 聖平小屋は大人気でテン場もほぼ満杯状態だ、手続きを済ませてメインのテン場から沢を一つ隔てた 草原に張ることが出来たのだが、下が草なのでまるで絨毯の様に柔らかく…いい場所だ。 |
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テントが張れればする事は一つ、宴しかない訳で 小屋からビールを仕入れて背負って来たワインを二本空けて酔いよいだ 山談義を尽きる事無くあぁーだこぉーだ話してるうちに薄暗くなり 夕食を食べ、後は…寝るだけ |
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それにしても今日の急登は半端じゃなく、日本三大急登の一つでもおかしくない程の急登だった 登行時間も5:30かかっている訳で、テン場に着いてから聖ピストンなどとんでもない話だ。 取り敢えず一日目は疲れなしたなぁ |
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8/15(木) / / 夕立 |
目が覚めれば今日も良い天気、聖に期待だ 必要な物だけザックに詰め込み後はテントにおいていざ!4時起床の5時出発 朝の爽やかな高原を薊畑まで登り返しここから聖岳へ、朝露に濡れた草花が肌に触れて心地良い 陽を浴びて花々も我々と同じ、活き活きしている 草原からダケカンバなどの生える樹林を越えれば小聖に詰める岩場に出る 目指す聖岳も目の前に ドーンとカッコいい ここを登り詰めれば小聖だ、その先の稜線伝いに聖岳が聳えている |
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小聖岳から聖岳を望む、左は赤石岳 |
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ミネウスユキソウ、イワキキョウ、タカネビランジ、シコタンハコベ などの高山植物に囲まれたガレの九十九路を登り詰めれば聖山頂 やったね!アルプス最南端の3000m峰 感激、一入だ 赤石岳~荒川三山、赤石への取り付き小屋の百間洞山の家が目の前だ |
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左から小兎岳~中盛丸山岳~大沢岳、百間洞山の家~百間平~馬の背~赤石岳、奥に薄ら荒川 |
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最高の天気に恵まれて最高の気分のまま奥聖へ…と思っても見たが今日の縦走距離を考え下山と相成りまして 来た道をひたすらテン場へ戻ります。 何時もの事ながら帰りは一気で、それでも花の写真を撮りながらテン場へ 帰って見れば…あらら? あれだけ一杯だったテントもすっからかんで我ら館だけが残っていました。皆早いんですね。 テント撤収後聖平小屋を後にし本日の館設営地茶臼小屋へ向かいます。 またまた高原を気持ち良く戻り分岐を上河内岳方面へ、ゆるゆると雑木林を進んで森林限界を抜ければ 岩頭なる岩場へ、ここから振り向くと聖がガスに隠れていました 行く手に見えるは先ずは南岳、西側が崩れて切れている登山道を進み南岳へ、小休止した後 ゆるりの登山道を今回初めて出逢うチングルマなどの花々を写真に納めながら行くと上河内岳真下の肩へ 多くの人がザックをデポして上河内岳へ向かっています 我々も豪に従いデポして頂上へ、10分で頂上だ…が、残念ながらガスの中で何にも見えませぬ この頃から天候が怪しくなってきて |
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岩頭から切り立った登山道を南岳へ、お初のチングルマ~大勢いた肩から上河内岳頂上へ |
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上河内岳の肩まで戻り茶臼小屋へ向かいますが奇岩竹内門の 岩場を過ぎた辺りから空はどんより、霧も濃くなり怪しげな雰囲気だ 殆ど斜度の無いダケカンバやら所々にある湿地帯を進めばガレの登り返しに ここで!来る時が来た感じで…ザぁ~、雨だ 直ぐ止むだろうと高をくくって傘だけで良いだろうと差す ここでKko君が雷鳥発見、写真を撮っている間に ザぁ~ざぁ~ 大粒の雨が傘の布を突き破って降ってくる ここからは皆無口に脱兎の如く茶臼小屋へ向かった。 小屋に向かう下りの登山道は階段状になっていて見る見る川になって来ていた やっとの思いで小屋まで到着したがとてもテントを張れる状態じゃなく 小屋番さんの計らいで中に入れて頂き休むことに… 何時止むか解らぬ雨を前に、休むとなれば意見は皆一致で…カンパーイ…だ |
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雨は二時間ほどで止み、小屋番さんの計らいで小屋の軒下のベンチをどかしてテントを張らせて頂きました 感謝です この日も早い内からウツラウツラで、夕食を済ませた後は知らぬ間にぐーすかぴーで みんな雨に打たれて疲れていたのかね? |
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8/16(金) |
翌朝は これだもの! 御来光とともに富士山の御お姿が 玄関に日が当たれば爽やかぁ~ 小屋番さんに有難うを告げてテン場を後に茶臼岳に向かいます 昨日土砂降りでレポの無かった登山道を登り返して分岐へ ここから光岳方面へ向かいます |
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分岐から茶臼岳は直ぐで頂上からのロケーションも360度、素晴らしい景観だ 写真を撮っているとトレイルランの方が一人来られて、話をすればなんと! 井川の星、望月さん…では無いがその友達の方らしく日本アルプス縦断レースに参加されてるようだ テレビにも映っていたのかな?筋肉が素晴らしいです 楽しいお喋りをしつつ先の喜望峰向けて出かけました。 |
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茶臼山からの展望 左から兎岳~聖岳~奥聖岳奥に赤石~荒川?、富士山、、真ん中手前は上河内岳 |
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南方面の山並み(小無間~大無間~光岳~加加森山) |
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南峰の大無間山かなぁ 光岳~加加森山、遠く千頭山、手前に仁田山~喜望峰~易老岳、畑薙湖の谷 |
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茶臼山から喜望峰へは低木帯の湿地帯をゆったり歩けて散歩道だ 仁田池を過ぎ木道の整備されたダケカンバの林を歩き多少のアップダウンを越せば喜望峰の頂上に着く ここは林間で何もない。 ここへ来る途中トレイルランのあの方はあっという間に追い抜いて行かれました なかなかカッコいいです 喜望峰では仁田山への分岐があり往復40分程だが今回はパス、 その先易老岳に向かいます。 林間の登山道を一旦下って登り返せば易老岳へ、ここで光岳への登山道と分岐です 易老岳も何もない頂上だ |
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仁田池 湿地帯 トレイルラン 喜望峰頂上 枯れた山林 易老岳頂上 |
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易老岳からは登りと同じような針葉樹林帯の急な下りでジグザグに下山だ 途中前夜泊で朝6時位に易老渡を出た方に擦れ違ったのを最初に何組かの方と擦れ違いながら 岩場のトラバース、馬の背、面平まで下山、 ここで自分とKko君とで車を取に先に下山する事にし駆け足で下る。 易老渡に着き林道を30分かけて便ヶ島へ、 便ヶ島駐車場にはパトカーが停まっているじゃないか?そう言えば下山途中ヘリも飛んでたなぁ (帰って調べたらやはりこの時聖で怪我人が出たらしい) |
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面平 |
易老渡への吊り橋 |
易老渡駐車場 |
便ヶ島駐車場 |
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易老渡への駐車場には11:30、便ヶ島駐車場には12:00、車で易老渡まで移動し TさんとHさんと合流、さぁ帰ろうとなった時に前輪がパンク! 未舗装道路でのパンクは二度目だね?全員で協力して貰い取り替えて帰路に就きました 今回は南アルプス最南端の3000m級制覇で感激一入、 突然の大雨にもめげず(この時の雨は意外と広範囲だったようで諏訪湖の花火が中止になったそうです)、 急登の連続にもめげず頑張りましたね 素晴らしいロケーションとこの時期にしては多くの花に出逢えたことも素晴らしかったですね |
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