奥穂(3190m)~西穂(2909m)

(白出沢ルート)
登山口1050m(奥穂高岳、登山口から標高差2140m)
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2013.7/20(土)~21(日)   4名

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地図とコースタイムはこちらから 
出逢った花や鳥たち

山岳会に入ったきっかけは?それは一人では心もとない大きなアルプスに行ってみたいから
連れて行って貰いたいから…行けるような技術を身に付けたいから…です
憧れの穂高に行って見たいから…、
そんな計画が何度かあったが実現には至らなかった
今回はそんな機会を作って頂き参加となり、ワクワクでの穂高縦走となった


7/20(土) 
会のメンバー4名、いずれもベテラン揃いで奥穂への直登コース、白出沢コースでのアプローチだ
3:00に集合して車の少ない道路を一路高山経由で新穂高温泉へ、
深山荘は何度も来ている地で懐かしい…意外に早く6:40、到着だ
無料の駐車場は満車で深山荘への入り口に警備員が案内してくれた、鍋平まで行く事を考えれば
ラッキーな場所だ。早々に準備をして6:50、蒲田川の右俣を白出沢出合まで途中のショートカットを
交えながらユルユルと歩く、穂高平避難小屋で少し休み、コースへの分岐にはコースタイム通り
2時間、8:50到着だ、ここから直登の白出沢コースが始まる
           

コース最初はコメツガの大木の中をゆったり歩き、徐々に高度を
上げて来た所で白出沢にブツカル、大きなブリッヂになった
雪渓が出迎えてくれる、10:07、約1時間だ。ここで小休止
ここまでの間、鬱蒼とした林の中だが花が出迎えてくれて癒される



サンカヨウの実 オオヤマレンゲ  センジュガンビ ゴゼンタチバナ   
 
白出沢に架かる重太郎橋
           
重太郎橋から直ぐは岩場に架かる梯子を上り、切り立った岩場を
トラバース、ニッコウキスゲやミヤマカラマツソウなどの
お花畑が見事だ

 カラマツソウ   ヤマニガナ  ニッコウキスゲ シロバナニガナ

      
  ヨツバシオガマ  オオバミゾホウズキ ミヤマカラマツソウ

切り立った岩場に架かる梯子を登り
お花畑を過ぎて沢を横切れば
また鬱蒼とした樹林を
ジグザグに登る
その先に荷継小屋跡の残る
荷継沢へ出る
ここからいよいよ雪渓歩きだ
         
アイゼン、ピッケル装備で幅広の大雪渓を直登する、
結構斜面は急だが、吹く風がヒンヤリして気持ち良い
我々の他、2パーティが小屋を目指して登っている
落石でゴロゴロしている雪渓歩きも1時間で小屋の見えるガレ場に
到着し休憩を摂る、若いKko君はテン場の場所取りに先行しており
KkenくんとTさんは後方をゆったりと登って来ている、
其々のペースで小屋を目指す

雪渓の後は石屑の積み重なるガレ場を浮石に注意しながら、不明瞭な目印を見つけつつジグザグに進む、
小屋の土台の石垣と風力発電のプロペラが目視できるがなかなか近づかない
見上げれば奥穂高岳の飛騨尾根が真っ青な空を背に聳えている
時間40分のガレ場歩きの後、小屋に到着、15:00だ
先行して場所を確保してくれていたKko君の案内でテン場へ、
取り敢えず荷を降ろし景色を満喫して
後方の二人の到着を待ってテント設営、後はのんびりと3000mの
ロケーションを満喫し、テントでの夜を迎える


我らが館と穂高岳山荘、眼下の涸沢、ジャンダルムを背に
           

奥穂高岳

ジャンダルム

前穂高岳から延びる北尾根
     
19:00頃の天空ショー…湧き上がる雲が絡みつくジャンダルム、沈む真っ赤な夕日、神秘の世界に感動!

 
7/21(日)   /
翌朝は快晴を期待して3:40起床、簡単なビスケットで朝食を済ませて出立準備だ
テント撤収しての出発は4:45、小屋で水を補給し5:00、目の前の奥穂への道に取り付く
昨年雪山に登頂した時とは大違いで岩場、梯子を緊張感持って登れば意外に簡単な道程だ
遭難の多い間違い尾根を90度に曲り稜線に沿って行くと祠の祭られる山頂に辿り着く
5:35(小屋から奥穂まで35分)

順番に祠前で証拠写真を撮り、早々に西穂に向かう
いよいよ夢にまで見たジャンダルム、西穂高岳だ、気持ちが高ぶりつつ緊張感ピリピリしつつ
いざ!
         
奥穂からの展望
富士山 笠ヶ岳から双六への稜線 槍ケ岳から手前北穂へ
         
奥穂を背にしてジャンダルムに向かう道は切り立った岩場続き
早々にナイフリッジの馬の背に…左右切り立った岩場で
高度感があり緊張ピリピリ、最後のスラブ状の岩の通過は
かなり嫌らしいが、何とかこなす


馬の背の次はジャンダルム手前のロバの耳、此処は鎖を伝って
垂直に登り切り立った岩の側面をトラバース、そうして
重いザックをデポして岩場を詰めればジャンダルム制覇だ!


ジャンダルム制覇
3163m
ジャンダルムからの展望(写真をクリックすると拡大)       
笠ヶ岳~双六岳、左に黒部五郎岳、右に薬師岳、槍ケ岳~手前に中岳~南岳~北穂高岳~奥穂高岳
槍の左に立山三山、右に鹿島槍~五竜、白馬三山も見える
     
ジャンダルムを後にして次なるピークは天狗の頭、先ずは畳岩尾根の
広場を通りアオノツガザクラやイワウメの咲く岩場をダウンし天狗のコルへ
ここから岳沢へ下る道を目で追うと以外と近くに沢が確認できる
休憩後目の前の垂直にそそり立つ岩を鎖を伝って腕力で登り
浮石に注意しながら登り詰めれば岩屑の折り重なった天狗の頭だ
 

天狗の頭を後に鎖の連続する天狗岩を下る
一枚岩の嫌らしい所だが、長い鎖を辿ってクリアすれば一息つける間天のコルに着く
取り敢えず此処でも一休み
           

間天のコルからコバイケソウの咲き乱れるお花畑を見ながら行くと
岩続きの細尾根が続き、最後に鎖場を直登すれば
間ノ岳頂上に到達する、西穂はそろそろかな?と先に目をやるが
もう一つ大きなピークがあり少々ウンザリだ、
           

間ノ岳の岩稜を下り大きな岩場をトラバースして浮石だらけのガレを
登る詰めればもう一つだけと思っていたピークに
しかしもう一つ大きなピークが隠れていたようでヘロヘロだ
このピークは赤岩岳だ


赤岩岳から次のピークまではなかなかシビアな岩場が続き
行き着く暇もないほどだが、落ち着いて岩場に目をやれば
沢山の花が咲いている
ミヤマキンバイ、アオノツガザクラ、ツガザクラ、
チングルマ、コイワカガミなど等
これでもかぁ~と岩場を詰めれば西穂が目の前に見えるピーク
P1に辿り着く
 
ミヤマキンバイ・アオノツガザクラ

ツガザクラ・チングルマ

コイワカガミ
          

P1から見る目の前の西穂高
P1に立ち始めて憧れの西穂高が目の前に聳える
頂上には幾人かの姿が確認出来、標柱も立っている様だ
P1からはダウン、アップを一気に歩き、途中今回の縦走で
始めてみるイワギキョウに癒されながら…ついに登頂
縦走での西穂高岳だ…感動!感無量!
           
山頂には圧倒的に独標から登って来た人が多く、小学生くらいの子供も居る様で、大人気だ
ここへ来て振り返れば奥穂高方面はガスに覆われ、立っている西穂も今にもガスに絡まれそうだ
ロケーションは今一だが、焼岳の赤茶けた火口と上高地の向こうの霞沢岳、
先の独標は足の踏み場も無い位の人影が見えている
           
早々に西穂山頂を後にして、今までと違い安全登山の目印が一メートル置き位に案内表示されている
独標への道程を、
多くの登山者と擦れ違いながら進めばガスの中の独標頂上へ
人ごみを嫌い、写真だけ撮って早々に西穂山荘に向けて下山だ
それにしても、今までの縦走路と違い観光路だね

そんな整備された登山道をシャクナゲに癒されながら歩けば丸山を経て西穂山荘だ
名物のラーメンでお腹を満たし、ハクサンフウロ、大きなキヌガサソウ、サンカヨウを見ながら
ロープウエイ乗り場に向けて一気に下山です

込み合うかな?と思っていたロープウエイも意外にスムーズで駐車場へは3:25到着で
平湯の温泉で二日間の汗を流し無事帰って来ました


今回の穂高岳縦走、かなり厳しいイメージがあり緊張の連続でしたが
帰って来てみれば、また行けるかな?
今度は単独で…なぁんてことを思ってしまっています

感動!達成感!ついにやったぞ!
そんな気持ちを頂きました。メンバーの皆さん、ありがとう
                                                                      

            

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