昨夜は飲むに任せて延々、宴は続き今朝の調子は?
生憎の曇り空、5時半に起き早々に珈琲とパンで
済ませながら準備開始だ。
それでも6時には歩き始めていた。
これまで幾度となく歩いた道なので慣れは居るが、兄は
初めて、それに以前熊を見ているのでいつもの事ながら
緊張は隠せない。猿も集団で時々会うのだ。
林道から直ぐに沢伝いの降り口に出会い、そこから枯れた
沢伝いに本流目指してどんどん降る。 |
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晴れて居れば御嶽継子岳が見える |
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昨夜の宴の現場…火の始末の確認を |
ガレ沢には老木も |
辿り着いたHE谷本流 |
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林道からの降り口は昔は解り辛かったが、今はしっかりと獣道が付いて居て迷う事は
無いだろう。ジグザグに下ると直ぐに枯れ沢に出る。此処からは道を離れこの沢を下る。
沢は苔で覆われた大きな石で下っており、明らかに獣も通る道である。気を引き締めて
周りを見渡しながらどんどん降る。途中伏流水が現れ、また伏流して次に現れるとその
辺りが林道から半分の地点である。薄暗く、独りでは何とも不気味だが今日は兄貴と一緒
なのが心強い。
やがて沢も斜度を落として一種、滝の連続のように下り始めると本流の対岸の山肌が
見えてくる。HEの本流はもう直ぐ目の前だ。
最後の合流手前は一気に落ちており慎重な下降を余儀なくさせられる。
此処を降りれば岩魚の宝庫?HE谷の本流に出る。
林道から約一時間の下降だ。今日も降り立てば7時10分になっていた
険しく反り立った両岸には鬱蒼とした灌木が覆い被さり空が見えない程陰気なイメージ
である。が…何故か僕はこの川が大好きなのである。
ザックを下し早々に釣り開始だ! 調子良ければ目の前から釣れる筈だ。
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静かな流れの中に岩魚の群れが? |
奇怪な岩肌の洞窟状の瀞、この奥は滝 |
ザイルで下りると樋状の流れ |
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必ず釣れる筈の場所に岩魚が居ない…
兄に一匹来たが… やはり去年の9月の再来か?居ない
右岸から20メートルほど巻き、熊でも居そうな洞窟を
横目で見ながらザイルで下降する。降り立った所は樋状の
岩肌を削り取った様な流れの場所だ。此処は何時も釣れず、
この先が良いのだが…
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落ちればドボンだけで怪我は無いが、既に水は冷たい。 |
寒くてもビールは飲める!朝まだ9時だ |
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釣れない事もあり
ユックリ休憩し
昔滝壺と思われる
円形の溜まりから
静かに釣り上がる
静かにあたりを待つが
流れる目印は風に揺れる
んーん… 釣れない
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上から見るとこんな風にまん丸です |
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しかし芸術的な円形の渕である。何万年かの昔は此処が大きな滝壺か?
そう考えれば見事な丸は頷ける。周りの丸い石の壁もまるでコンクリートで固めたように
見えるのだが、これも自然の営みで出来上がった芸術だろう。
此処は右岸を高巻いて先に見える流木の所に降りる。
その先も幾つかの一枚岩の芸術的なポイントを経て名の付いた滝『しょうけ滝』に出る
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何時もならこの滝壺で10匹
は堅いのだが、タイミングが
ダメな時はトコトンだめで
此処までで、兄と僕とで
全部で10匹止まりの釣果だ
それでも良しと此処で竿を
納め右岸を10mほど登った
所に付いている不気味な獣道
を林道から降りてきた沢の
対岸までトラバースして下降
し来た沢を登り返し岐路に
着く
途中で見える昔の滝壺は
本当に不思議に丸い。
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しょうけ滝(以前の写真) |
上から見ると(以前の写真) |
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滝になった沢を両手を使ってグングン登る。
釣果は無かったが、久しぶりの兄弟水入らずの釣行は
とりあえず何事も無く終焉を迎えようとしている。
グングン登り周りの木が切られた所へ出た時、林道から
枯れ沢を横切って付いている巡視道?がもしかしたら
ここら辺りに来ているのではないかと思い、道なき道の
藪こぎをして上を目指した。意外に藪が深く最初は苦労
したが予想通り道に出て後は楽々車まで戻ることが出来た |
では帰りますか? |
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車には4時頃着で帰りの
支度途中、森林組合の人達に
出会い、気お付けて帰る様にと
励まされ帰途に着いた |
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今年の竿収めも無事終了。9月の釣果は何時もこんなもんだが、兄の方にもう少し
釣れると良かったかな?と思う弟思いの心でした。
また来年行けると良いね。
(しょうけ滝と円形の滝壺の写真は兵衛に初めて行った年の写真を引用しています) |
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