奥又白池(2470m)

上高地からまったりテント泊キャンプ
ホームに戻る
山の風に誘われて 目次に戻る

2011.8/12(金)~13(土)
今年も奥又へ…と計画を練っていたが、今夏の目標だった二泊での北岳縦走が八月中にどうも行けそうもなく
その予定で取っていた連休を一泊二日にして、単独奥又白池へ決行とした。
去年の参考記録を見ると意外に早く登頂しており、朝、家を出ることも考えたが、早朝の静かな上高地を
歩きたくって前夜泊で出かける

期待に胸を膨らませ、ザックパッキンを前日に済ませて沢渡へ走る。
明日5時出発に備えて、沢渡駐車場へは10時着だ。早々宴を済ませて綺麗な月を眺めながら
11時に横になるが…

眠れないなぁ

アルバムはこちらから

地図はこちらから

1日目 8/12(金) 

8/11
(木)
多治見   沢渡
駐車場
8/12
(金)
沢渡
駐車場
上高地バスターミナル
(1500m)
  明神 徳澤 パノラマ新道
分岐
(着)
22:00
4:00起床 5:30 6:21 7:15 8:43
(発) 18:30 4:50 8:50
奥又白池
(中畠新道)
車行き
(下道
)
上高地~
徳澤まで
徳澤~
奥又白池まで
本日の歩行
(着) 11:16 3:30 1:45 3:00 4:45
(発)   標高差(970m)
少し深酒だったかな、余り熟睡出来ないまま起床時間を迎えた。4:00分だ。
準備を終えてザックを担ぎ6人乗りのワゴンタクシーに便乗させてもらい上高地へ向かう。
途中今年の7月の豪雨で崩落した国道と上高地公園線の片側交互通行の工事現場を通り上高地バスターミナルにに着いたのは
5:30だ。少し早いが一番のバスのお客で結構賑やかだ。
天気も上々!この所の雨続きから解放されたかのような青空が広がり焼岳が朝陽を浴びて活き活きと映し出される。
これが上高地だ!
テンションが少しづつ上るのを覚えながら早々に歩き出す、河童橋からの焼岳、岳沢、穂高を写真に撮り
明神、徳澤へと休みなしで快調に歩く。何時来てもこの自然は素晴らしい!どんな時も受け入れてくれる
梓川の清流の流れに時々足を止めながら歩けば賑やかな人の群れに別れを告げ、一気に一人の世界に入り込む。
新村橋を渡る。ここから見上げれば奥又の稜線が頭上に見える。

山の神に挨拶しながら橋を渡ると橋の袂に何やら黒い影が…熊だ!熊が我が物顔で悠々と歩いて居るではないか
暫し行き去るのを待って渡り切り、足早にパノラマ新道に向かうが途中何度振り返ったことか
熊と人間の共存の時もう近いのかな?そんな訳無いかぁ

   
無事パノラマ新道に入り奥又白谷を一人登っていくと目の前頭上に
前穂高がしっかりその雄姿を見せる
人が多くてゆっくり朝飯が食べれないなって思い此処まで来たが
この静かな谷の岩に腰かけて、ゆっくり自分の時間が持てた。
日帰りの時はバーナーなど出さないのだが今回は時間にも余裕があり
温かいお湯は沸かすつもりだったので
ゆっくりお湯を作り、温かいスープにパンでお腹を満たした

上高地の賑やかな世界と、一歩別の世界へ足を踏み入れれば
誰も居ない本当に静かな時が自分だけのものになる。
自然の中への仲間入りだ! とても清々しくまったり出来る。

そんな時間を谷の傍らで過ごし再びザックを担いで目的地に向けて歩き出せば
涼しいとは言え、汗が噴き出るこの季節だ。

やがて氷壁の碑を過ぎて雑木林をジグザグに登り詰めるとパァ~と開ける。
休憩無なら徳澤から一時間位かな?
奥又への登山道、中畠新道と涸沢に向かうパノラマ新道との分岐だ。
此処の沢の水がとても冷たく美味しいのだ。
奥又の雪解けの谷水だ。

此処で少しゆっくり汗を拭いて、いよいよ急登の二時間の始まりだ
ここからが楽しいのだ。
上高地バスターミナル 河童橋
明神 徳澤~新村橋
奥又白谷 中畠新道分岐
         
奥又白谷の今にも崩れそうな雪渓 お花畑に癒されて 素晴らしい景色で迎えてくれる
登り始めの取っ付きはとても登山道とは思えない急な岩場の斜面だが、レリーフやらテープが案内してくれて
迷う事は無い。この取っ付きで高校生位の息子を従えた親子とすれ違い、聞けば池は貸切で昨日は草むらに大きな熊が居た
と言う事だ。今日新村橋で見かけた熊は小熊だったのでもしかしたらその親かな?とも思うがそんな距離を一気に
行き来するだろうか?とも思う。
でも冷静に考えれば我々人間も二時間強で池まで行くのだから…有りか!

そんな会話をして別れ思いザックも気にせず両手両足を使って急峻な尾根を登る
ぐんぐん登る。
やがて未だかよ!! と飽きるくらい急峻な尾根を登る。
でも、この尾根は鳥の囀りがずぅっと飽きる事無く聞こえ、時々雪解けの沢の音が聞こえ、風が吹き上がり
昆虫が気持ち良さ気に花と戯れている。
大自然と一体と成れる素晴らしい尾根だ。厳しいけどね。

そんな登りを二時間ほど続けると緑の草原広がるコルに出る。その上には前穂高が聳えている。
この開けた草原をトラバース気味に真っ青な空目がけて登り詰めると
今年も変わらぬ姿で迎えてくれる。思わず  『おおぉ~』と声が出てしまうほど美しい。
美しいと言うか…優しい。

今年も来ました。と声をかけ貸切の湖畔に我が家を建てる。
去年見つからなかった水場も簡単に見つかり、雪解けのその水に歩荷したワインとビールを冷やし
まったりと過ごす。未だお昼だ。


目の前の前穂高 自然に溶け込む我が館 まったり時を過ごす
暫く独りの時を景色に満喫しながら楽しむが、やはりビールだ!
三時位になっていただろうか、冷えたビールのプルトップを開け
一気に泡を飲み干す。ぷぁ~っ!
最高の一瞬だ。

今年も来て良かったと空を眺め、山を見つめ、雲に語り掛け
時をだらだらと充実した気持ちで過ごす。

本当に最高のひと時だ

時が沈むにつれ蝶ヶ岳の山肌に映し出される影が
どんどん背を伸ばして行く。
今日と言う日の終わりを告げながら…
なんて自然な懐かしい光景だろう
来て良かったと思える瞬間だ
最高の時の始まり 梓川に映る穂高連邦 逆さ穂高
穂高の影 シルエット 月が出ました
       
知らず知らずに時は暮れて既に七時を回った頃だろうか?
三人のハーネスを付けた若者がテン場にやってきた。前穂方面から降りて来たたものばかりの先入観で見ていたが
後で聞いてみると梓川から下又白谷を詰めて茶臼の頭の脇を登り此処まで来たらしい。とんでもない輩たちだ。
疲れた様子で早々に晩飯を済ませてツェルトに潜り込んでいた。
満天の星空を写真に納めるつもりで準備万端だったが…
少し深酒だったかな?去年に続き今年も目が覚めると満天の青空が白みかけていた…

星空はまた来年に…

2日目 8/13(土) 

8/13
(土)
奥又白池   奥又白池
下山開始
  パノラマ新道
分岐
徳澤 明神 河童橋 バスターミナル
(着) 起床4:30 8:45 9:38
10:24 11:00 11:05
(発) 7:35 9:00
沢渡P しもまき温泉 多治見 車帰り
(下道
)
  奥又白池~
上高地
本日の
歩行
(着) 11:47 12:05 16:00 3:20   3:30     3:30
(発) 12:00 12:40            
翌朝4:30時起床で取り敢えずご来光だ
雲を茜色に染めながら
陽は少しずつ空を照らす…がなかなかだ

じらせながら闇のシルエットから
鮮やかな世界に山々を導くが
少し雲が厚く光は届くのだろうか?

不安にさせながら更に焦らす。

やがて対山の蝶ヶ岳方面から
陽が昇った。

感動だ!
茜色に染まる夜明け 御来光(蝶槍方面)
     
充分感動のモルゲンロートを堪能した後早々に朝食を済ませ、少しまったりと時間を過ごす。
若者三人は早々と前穂高目指してC沢を登り詰めている様だ、時々大きく岩が崩れる音と同時に連絡し合う叫び声が聞こえる。
何時か俺もチャレンジしたいと思うが、早くしないと重ねる歳がどんどんかさんでしまうなぁ

本当にゆったりした時を過ごし時間を持て余すようになると、陽射しが強くなり立って居るだけで汗がにじみ出るようになる
そろそろ帰るかな?
一つ々パッキングをしながらロケーションに目を配りながら…を繰り返し
独りの至福の時を7:30に終わりとした。

後は賑やかな上高地の雰囲気を満喫して帰るだけだ。


  中畠新道の下りはロケーションも良く
花も鳥の囀りも、滝の様に落ちる
沢の音も
全てが付き合ってくれる
楽しい登山道だ。
急な事を除けばだけれどね

一挙にパノラマの分岐に到着だ
3組のパーティが涸沢に向けて
登って行った。
新村橋を渡ると世界は一変し
観光地の賑やかさが迎えてくれる

そんな観光客に交じって
河童橋まで一気だ
影の薄い人? 朝陽を浴びて 逆さ穂高 さぁ帰ろう
常念 新村橋 賑やかだなぁ 河童焼き
           
   
バスターミナルからはとんとん拍子に
バスが出て、車に着いた時間は未だ
昼前だ。
何時もの様に温泉に浸かり
疲れた体を癒して汗を流し
下道で帰路に就きました

今回も楽しかったなぁ
天気も良かったし!
感謝!かんしゃ!です

次は何処へ登るかな?
 
 
 夏に崩落した釜トンネル上高地側の沢 国道の崩落地点
     



ホームに戻る
山の風に誘われて 目次に戻る